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動画配信サービス11社の表示速度を実測調査|2026年10月

Netflix・Prime Video・TVerなど動画配信11社をPageSpeed Insightsで実測。モバイル中央値29点は13業界で最下位、前月から6点悪化していました。

公開:2026年10月1日 SEO診断ツール編集部

動画配信サービスのサイトを開いて、一覧が出るまで待たされた経験はありませんか?

毎月同じ条件で215サイトを計測している定点調査の10月分で、動画配信サービスが13業界のうち最下位になりました。モバイルの性能スコア中央値は29点。全215サイトの中央値43点を14点下回っています。

さらに、前月(9月)の35点から6点悪化していました。先月まで最下位だったテレビ局が30.0点(+4.0)まで回復した一方で、動画配信が入れ替わって最下位になった、という1ヶ月でした。

実測データをそのまま公開します。


調査の概要

項目 内容
対象 国内で利用できる主要な動画配信サービス13社の公式サイトのトップページ
計測日 2026年10月1日
計測方法 PageSpeed Insights API(Lighthouse)でモバイル・デスクトップ両方
試行回数 1サイトにつき3回計測し、中央値を採用
比較対象 同時に計測した13業界・215サイト

計測から除外した2社があります。 恣意的な除外ではないことを示すため、理由を先に書きます。

  • Disney+ … モバイルで性能スコアを取得できませんでした(2ヶ月連続)。計測不能として除外
  • ニコニコ動画 … モバイルでは sp.nicovideo.jp に転送され、本文166文字・86KBのJavaScript描画前のページが返ります。中身が無いため全指標が最速になり84点という高得点が出ますが、実際の利用体験とは異なるため無効と判断しました

結果として、モバイルで有効に計測できたのは11社です。前月比も同じ11社で揃えています。


結果:13業界で最下位

業界 社数 モバイル中央値 前月比
建設 12 54.5 +4.5
自治体 67 51.0 -1.0
VTuber・配信者 10 50.0 -2.5
コンビニ 6 49.0 -1.0
出版社 15 46.0 -3.0
不動産 11 42.0 ±0
ドラッグストア 10 40.5 +2.5
電子書籍 20 39.0 +1.0
ゲーム 18 37.5 -4.5
スーパー 12 34.5 +0.5
テレビ局 11 30.0 +4.0
音楽・ライブ 10 30.0 +0.5
動画配信 11 29.0 -6.0

動画を届けるサービスが、最も重いという結果でした。


11社の個別スコア

モバイルでの計測結果です。

サービス 性能 前月比 SEO アクセシビリティ
バンダイチャンネル 50 +9 91 86
DAZN 40 -7 100 100
U-NEXT 36 +1 100 93
TVer 31 -2 100 83
dアニメストア 30 -8 85 57
Netflix 29 -12 100 87
Prime Video 28 -20 92 90
WOWOWオンデマンド 27 -4 92 89
Hulu 26 ±0 75 74
FOD 2 +1 83 66

※Leminoは3回の計測が揃わなかったため、順位の対象から除外しています(参考値15点)。

最高でもバンダイチャンネルの50点で、合格ラインとされる90点に届いたサービスは1社もありませんでした。最下位のFODは2点です。

SEOスコアは75〜100点と高く、タイトルタグやメタ情報といった基本的な実装は問題ありません。表示速度だけが置き去りになっている構図は、先月のテレビ局と同じです。

アクセシビリティでは、dアニメストアの57点が目を引きます。DAZNの100点とは43点差です。


前月比の読み方に注意

Prime Videoの-20点、Netflixの-12点は大きく見えますが、個別サービスの増減は誤差を含みます。

PageSpeed Insightsのスコアは計測ごとにばらつきます。この調査では3回測って中央値を採っていますが、それでも数点から10点程度は動きます。1社の増減だけを見て「遅くなった」と判断するのは早計です。

一方、11社をまとめた中央値が35点から29点へ6点下がったという事実は、個々のばらつきが打ち消し合った後の数字なので、より信頼できます。業界全体として重くなる方向に動いた、とは言えます。


デスクトップなら改善する

サービス デスクトップ モバイル 差
DAZN 66 40 +26
Netflix 47 29 +18
Hulu 46 26 +20
Prime Video 46 28 +18
バンダイチャンネル 40 50 -10
WOWOWオンデマンド 39 27 +12
Disney+ 38 計測不能 —
U-NEXT 38 36 +2
dアニメストア 36 30 +6
Lemino 25 15 +10
TVer 13 31 -18
FOD 1 2 -1

デスクトップの中央値は38.5点で、モバイルより9.5点高くなりました。ただし全215サイトのデスクトップ中央値は54点なので、デスクトップでも15.5点低いことになります。モバイルだけの問題ではありません。

なお、PageSpeed Insightsのモバイル計測は低スペックAndroid+低速4G回線を想定した厳しい条件で行われます。自分のスマホで開いたときの体感は、このスコアほど悪くありません。


なぜ重いのか

モバイルで計測したページ容量の中央値は 6.8MB、最大は16.1MB(Hulu)でした。一般的なWebページは2〜3MB程度なので、2〜5倍の重さです。

動画配信サービスのトップページは、作品のサムネイル画像が数十枚から百枚単位で並びます。1枚あたりの容量は小さくても、枚数で積み上がります。

ただし容量だけが原因ではありません。最高点のバンダイチャンネル(50点)は9.1MBで、中央値より重いのに上位です。逆にU-NEXT(36点)は4.8MBと軽めです。画像の遅延読み込みや、JavaScriptの実行量といった作り方の差が出ていると考えられます。

Core Web Vitalsの各指標が何を測っているかは web.dev の解説 が一次情報として参考になります。


自分のサイトはどうか

ここまでの数字は他社の話です。自分のサイトが何点なのかは、測ってみないと分かりません。

無料のSEO診断ツールにURLを入れると、同じPageSpeed Insightsのデータをもとに、性能・SEO・アクセシビリティのスコアと改善点を日本語で確認できます。登録は不要です。

サムネイルや写真を大量に並べているサイトなら、まず画像の遅延読み込み(lazy loading)と配信形式を見直してください。この2つで大半は説明がつきます。詳しくは ページスピードとSEOの関係|Core Web Vitalsを分かりやすく解説 にまとめています。


この調査について

毎月1日に自動で実行し、同じ215サイトを同じ条件で計測しています。数値の扱いについてお断りしておきます。

  • スコアはラボ計測値です。実際のユーザーの体感を集計したフィールドデータ(Chrome UX Report)とは別物で、ラボ値のほうが厳しく出ます
  • 個別サービスのスコアは3回計測の中央値です。それでも数点から10点程度のばらつきは残ります
  • 業界の中央値のような集計値のほうが、個別スコアより信頼できます
  • 対象は国内で利用できる主要サービスから機械的に選定しており、特定の企業を評価する意図はありません
  • 計測できなかった社、および実体のないページが返った社は除外し、その理由を本文に明記しています

よくある質問

Q. 動画配信サービスのサイトはなぜ表示が遅いのですか?

トップページに作品のサムネイル画像が数十枚から百枚単位で並び、ページ容量の中央値が6.8MBに達するためです。一般的なWebページの2〜5倍の重さになっています。

Q. PageSpeed Insightsのスコアは何点あればいいですか?

Googleは90点以上を「良好」としています。今回の調査では動画配信11社のうち90点に届いたサービスは1社もありませんでした。

Q. 画像が多いサイトの表示速度を改善する方法はありますか?

画像の遅延読み込みと、WebPなど軽量な配信形式への切り替えが効果的です。画面に入っていない画像を後から読み込むだけでも初期表示は大きく変わります。

Q. 前月比で大きく下がったサービスは本当に遅くなったのですか?

個別サービスの増減は計測のばらつきを含むため断定できません。複数社をまとめた中央値の変化のほうが信頼できる指標になります。


合わせて読みたい


まとめ

  • 動画配信11社のモバイル性能スコア中央値は29.0点で、13業界のうち最下位だった
  • 前月の35.0点から6点悪化。同じ月にテレビ局は30.0点(+4.0)まで回復し、最下位が入れ替わった
  • 最高はバンダイチャンネルの50点。90点に届いたサービスは1社もなかった
  • デスクトップでも中央値38.5点で、全215サイトの54点を15.5点下回る。モバイル固有の問題ではない
  • モバイルのページ容量中央値は6.8MB。ただし容量が軽くても低得点の社があり、作り方の差が出ている

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